企画
□カゲロウデイズお試しバージョン
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――しっかし、この俺より体力が無いなんてこいつはどんな引きこもり方してたんだ?
遊園地でハシャギ過ぎてばてているミハシを背負って歩いていると、弟の準太が駆け寄ってきた。
「ミハシ。…寝ちゃったのか」
「おー 準太。ハナイらと一緒じゃなくて大丈夫なのか?」
「それは大丈夫だが…。卑怯だぞ。ミハシにそんなくっつくなんて…」
「はぁ?いくら軽いとはいえ結構疲れ…」
「じゃあかわれよ」
「なんで?」
「俺もミハシとくっつきたいから」
「任せられる訳ねーだろ!?なんだその変態的理由はっ!」
「ニジオタでコミュショーの上ヒキニートで、PCにエロ画像溜め込んでる元希に言われたくないな」
「ちょっ!エロ画像のことなんで知って…」
「イズミが送ってきたんだけど」
その瞬間、ポケットから笑うかのようにブブッとバイブが振動した。
「…マジでか…」
すると、後ろからくすっと笑う声が聞えた。
「ミハシ、今の聞いて…」
「ふぇ!?あの、その、ごめんなさ…」
「や、別に謝らなくていいぞ。…それに悪いのは全部イズミと準太だからさ…」
「ハルナさん…元気出してくださ、い」
控え目に頭を撫でられる。
ミハシの手、気持いいな――
「元希…鼻の下伸びてる。キモイな」
…とりあえず、恨みがましい準太の声は聞えなかったことにして、俺はミハシを連れ人ごみのなかに飛び込んでいった。
とりあえずEND