Final Fantasy

□夢は夢
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今日はザックスとスラムに買い物に行く予定だった。

でも、待ち合わせ場所にザックスは来なかった。
きっと急なミッションにでも出たんだろう。

1stのソルジャーが引き受けるミッションなんて、親しい人間にも口外してはいけないことくらい百も承知。
勿論、危険だってことも。

だから、無事に帰ってきたら「おかえり」って抱き締めるんだ
部屋に戻れば、セフィロスさんがソファに座って本を読んでいた。

「帰ったか。子犬は短期ミッションに出た、これだけは伝えてくれだと」

こういう時はセフィロスさんがいつも伝えに来てくれる。

「帰ってきたら買い物に行こうとも言っていた」

それだけ言うとセフィロスさんは俺の頭を撫でて部屋を出ていった。
テーブルの上にはまだ湯気をあげている料理。
セフィロスさんが作ってくれたのかな?

慌てて外に出てお礼を言ったら、微笑んでくれた。



食器も洗い終わり、なにをするでもなくただぼーっとソファに寝転がっていれば携帯が鳴った。
開いてディスプレイを見てみれば、ザックスからの着信。
ミッション中に電話なんて、珍しいな…

「どうしたの?」

『良かった、まだ起きてた…ごめんな、急にミッション出ることになっちゃってさ』

「知ってる、セフィロスさんに聞いた」

『うまくいけば明後日ぐらいには帰れるはずだから、それまで待ってて』

「ん、分かった。気を付けてね」

『おやすみ、クラウド愛してる』

いつも寝る前に言ってくれる言葉。
早く無事に帰ってきて………



あれから1週間経つけれど、ザックスは帰ってこない。
夕飯は毎日セフィロスさんが作ってくれた。
……仕事大丈夫なのかな…?


何もしないでソファに座っていれば、ゆるりゆるりと襲ってくる睡魔。
ベッドに行って寝ても良いけれど、今はない温もりがなくて寂しい思いをするのは分かりきっているからソファに体を預けたまま眠りについた。
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