黒子のバスケ

□ぽっきーげーむ[No.2]
1ページ/2ページ


「火神くん」

「どわっ!?ったくお前はいつもいつも背後から…」

掃除当番でごみを捨てに歩いていればどこからともなく黒子が現れた。

「火神くんに対してはわざとです」

「わざとかよ!?やめろ!!」

「嫌です。そんな事より…火神くん、今日はポッキーの日だそうです」

嫌ですって、即答かよ。
…まぁいいけど。

「ポッキーの日…そういやそんなのあったな。で?それがどうした?」

クラスの女子がポッキーゲームだなんだ騒いでたな。いくらなんでも黒子がしたいなんて言う訳…

「ポッキーゲームがしたいです」

マジかよ!?

「…黒子、頭でも打ったか?」

「?別にどこにもぶつけてませんよ?」

素できょとんとしてやがる。くそ、可愛い…。

「…部活終わったら、買って帰るか」

「はい!」

いつもより嬉しそうな返事が来て顔を見れば少し微笑んでいた。
今日のこいつなんなの…可愛過ぎんだけど。


「買ったは良いけどどこでやんの」

「…火神くんの家でも良いですか?」

「…………別に構わねぇよ」

これはまずい。
理性を総動員させなければこいつを押し倒してしまうかもしれない。
…いつもと変わんねぇかもしんねぇけど。

「じゃあ火神くんの家で」

「その前にマジバ寄っていいか?なんか買って帰んないと腹減り過ぎて死ぬ」


コンビニに寄ってお目当てのポッキーを買い、マジバでバーガー20個とシェイクを買って今は俺の部屋。
黒子はといえばベッドにちょこんと座ってシェイクを飲んでいる。
何でそこ座っちゃったんだよ…まぁ当然隣に座るけど。
10個目のバーガーを食べ終えた頃、黒子がそわそわしだした。
そんなにやりてぇか、ポッキーゲーム。

「…開けねぇの?ポッキー」

促してやれば嬉しそうに開封しだす。
一本取り出し、片方をくわえてこっちを見上げる。
くっそ…押し倒してぇ…。
元々少ない理性をかき集めて、反対側をくわえる。

「わ…火神くん、近いです…」

「あ?しゃーねぇだろ」

近いとか言いながら黒子は近付いてくる。
じっと待っていれば必然的にお互いの唇が重なった。
そのまま唇を奪ってやろうと思ったのに、黒子はぺろっとひと舐めして離れやがった。

「火神くんの唇、甘しょっぱいです」

「当たり前だろ…つかお前、誘ってんの?」

「誘う?何の事でしょう?」

確信犯だ。こいつ絶対確信犯だ。
現に今、黒子はくすくすと笑っている。

「黒子…覚悟しろよお前…明日動けなくなっても知らねぇぞ」

「大丈夫ですよ?明日は部活休みですし、体育もないですし。家にも火神くんの家に泊まると連絡入れました」

こいつ、いつの間に…つか手際が良過ぎる。

「このやろ…」



ま、そんな黒子が好きでたまんないんだけど。








[→後書き]
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ