デュラララ
□アイシテます。
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「好きですよ、帝人先輩」
俺は笑顔で言う。
「………それに、僕は何て答えたらいいのかな」
溜息を尽きながらいつもの笑顔を創る先輩。あどけない笑顔なのに、どこか狂っている先輩の笑顔。
「何にも応えなくていいです」
先輩は首を傾げる。その行動が小動物を彷彿とさせて可愛らしい。
「ただ、」
聴いていてください。
俺がそう言うと先輩は訳分からないよ、と苦笑いした。
聴いていて。
毎日、毎回、毎秒、伝えるから。
一人で独りなアナタの側にずっといるから。
あの二人なんかより、俺を選んで。
俺の方が先輩を理解してる。
アナタと分かり合える。
俺の方がアナタをアイシテル。
だから───俺を選んで。
「先輩、好きです」
「そう」
「先輩、好きなんですよ」
「…そう」
「先輩、愛してます」
「……知ってる」
言霊みたいに、アナタも俺を愛して。
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