リボーン
□ボンゴレ屋敷
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「今、綱吉の『館』を準備しているが、まだ時間がかかりそうなんだ。だから誰かの『館』の部屋を貸してやってくれ」
綱吉は『館』とは?と首を傾げる。すると、ジョットが答えてくれた。
この屋敷は四つの『館』に別れていて、
まず一つ目の『雲雀館』は和風の部屋がほとんどで、雲雀の趣味に合わせた『館』だ。ほかの三人の『館』も『骸館』『白蘭館』とだいたい同じような物だ。
あと、『館』事態は全て繋がって居るようだが、行ききするのはめったに無いらしい。
で、現在『綱吉館』を制作中なのだ。しかし時間が間に合わず、完成までの間、他の『館』に泊まってほしいとの事だった。
「じゃあ綱吉クン。僕の所においでよ。歓迎するよ♪」
綱吉が困っていると、白蘭が名乗りを上げた。
「いいの?」
「止めておきなさい」
白蘭に冷たい目を向けながら、骸は綱吉を制する。
「え?なんで?」
「夜這いされますよ」
「よばい?」
綱吉は首を傾げる。
「…夜中の寝ている時に、襲われる事を言うんだよ」
いつの間にか、誰も居ないソファーに座っていた雲雀が、欠伸をしながら言う。
え……?
綱吉は静かに白蘭から距離を取る。
「ちょっとー。変な事言うから、綱吉クン警戒してるじゃない」
「当然の結果でしょう。あぁ、でも正確には可愛くて、ドジそうな少年・少女が好きなんでしたね。そういえば、この子は君の好きなタイプのど真ん中行ってますね」
綱吉は白蘭をじっと見て、そうなの…?と問う。すると白蘭は、
「えへっ」
と笑う。
マジで!!?
綱吉は色々と危機を感じ、骸の背中に隠れる。
「あーあ。いいなぁ骸クン。いつの間にか、懐かれてるー」
「当たり前です。誰だって貴方には懐きませんよ」
「むー」
白蘭は頬を膨らせる。
止めなさい。貴方がやっても可愛くありません。逆に気持ち悪い。骸は心の中で呟く。
「えー、ヒドいなぁ」
口には出していないはずなのに、心を読んで返事を返す白蘭。だから、嫌いなんだ、僕はこの男を。
骸が白蘭を睨んでいると、突然、綱吉の腕が引っ張られた。
「え?わぁ!急に何!? って急に引っ張るなよ!ジョット」
「綱吉。いいか、骸も止めとけ。アイツは少年趣味はまだないが、変態だ。近づくと危ない」
「デマを吹き込まないでください!!」
骸は否定するが 綱吉は次は骸を警戒し、ジョットの背中に隠れてしまう。
するとジョットは、綱吉に気付かれないように、
骸に懐かれやがってコノヤロウと視線を送る。
どんだけ孫が大好きなんですか…、骸は心の奥で呟く。