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□ブルーベリーキス
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穏やかな朝の時間。
今日彼は久々のオフらしい。


「いい匂いする」


まだ寝癖のある彼がふらふらとキッチンへやってくる。


「おはようのちゅう」


『いま朝ごはん作ってるの』


「ちゅうくらいすぐできるじゃん」


『…むり』


今日の朝ごはんはスクランブルエッグにサラダ、ブルーベリージャムのたっぷりのったスコーン。


彼からのキスをかわしつつジャムを塗る。


『あっ』


すこし指にジャムがついてしまった。ティッシュを取りに行こうとすると掴まれる腕。


気付いた時には私の指は彼の口元へ。


ちゅ


ちゅ


軽く落とされる指先へのキスに顔が熱くなる。


「顔真っ赤だ」


楽しそうな彼の顔。


『ちゃんしくがそんなことするから…!』


「え?何のこと?」


『ちょっと…!』


反論しようとしたそのとき、唇に感じる柔らかく甘い感触。


ちゅっ


「…ブルーベリージャムの味がする」


『な…!ち、ちゃんしくには朝ごはんあげないから!』


「えー嘘、ごめんって!」


ぎゅう


「これで許して?ね?」


結局彼に甘い私は何でも許してしまうようです。


/ ブルーベリーキス


*

 

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