Short story

□自傷無色【グレエル】
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あの頃の、
ギルドに入りたての私は、
”人との温もり”
そんなものなんて分からなかった。
でも、あの場所で教えてくれたんだ。
彼に。

強がりでひとりぼっちだった私は、
沢山の仲間で笑い会えるような
そんな彼のようになりたかった。
少しずつギルドに慣れていった私は
いつの間にか笑ってた。
笑って、笑って、笑って。
いつしか仲間という人たちが沢山できた。
でもそれが自分自身なのか、
よくわからなくなった。
望むままにして分からなくなった。
自分自身という存在が。
私が。
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