月花物語

□一、縁側で
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――事件概要――


夕刻、町で名高い武士が一人息絶えた。名高いと言うが良い意味ではなく、つまり悪評ばかりが知られた不名誉な武士。
酒癖が悪く、
態度もデカい。

しかしいくら不名誉だろうが武士は武士だ。それだけでなく、彼は幕府に重要な仕事を任されていたという。
彼は研究者だった。幕府から受けた密命を、蘭学医である雪村綱道と共に実行していたのだ。


変若水と、羅刹の研究――
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