薄桜鬼
□守るべきもの3
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世界が真っ白になっていく。
何の役にも立たないただの娘だと
思い知らされるばかりで。
ただ人を殺すだけの羅刹なだけで。
(あの薬を飲まなければ、こうはなかなかった?)
考えてもわからない。
いや、本当は考えたくないのだ。
(土方さん・・)
本当はわかってる。
土方さんが誰よりも新撰組の心配をしてること
だけど、土方さんが心配する新撰組にはお前なんか要らないといわれたような気がする
「うっ」
急に嘔吐したくなってしまった私は
少し我慢して庭のほうへ出た
「・・・・おぇえっ・・っ・・ヴぇぇ・・ゴホっ」
身体はもともと頑丈なほうだ。
風邪なんて年に何度も引かないし、調子が悪いなどあまりない。
「・・・」
吐くほど精神的に行ってしまったのかな
土方さんの言うとおり、少し休もう
しかしこの嘔吐は長く続いた。
食事を見るだけで嘔吐してしまうし、
食べたものを吐き出してしまう
そんな生活を送って、2週間がたった。
手首なんてやせ細ってしまったし、
頬の肉もまるでそがれた様になくなった。
心配されるのがいやで、
同情されるのがいやで。
私は、彼らとは完全に距離をとってしまった。