★☆★SHINee world★☆★

□少年、少女と出会う
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田舎のワンマン電車。



出張帰りの私はつり革につかまり、見慣れた景色を眺める。



今日は金曜日。



やっと週末だ。



このまま帰って、明日はなにしよう?



そんなことを考えていると、私の前に座っている人に目が行った。



通路に背を向けて外を眺めていたその人が、田舎の景色に飽きたのか座りなおしたからだ。



少し茶色く染めた髪。



サングラス。



落ち着いた服装。



どこにでもいる感じの男の子。



なのにどこか違う気がする。



…私、会ったことある?



初めて見た気がしない。



このきゅっと上がった、特徴的な口角。



アヒル口みたいな唇。



よく見たら日本人離れした、鍛えた肉体。



…日本人離れ…?



!!!!!



この人って、ジョンヒョンじゃないの?!



気づいたとたん、鼓動が跳ね上がった。



いやいやいや。



こんなところにいるわけないじゃん。



こんな田舎のワンマン電車に一人で乗ってるわけがない。



…でも…。



そう逡巡していると、電車が(ド田舎にしては)大きめな駅に着き、一気に車内の人が減った。



ジョンヒョンっぽい人は降りない。



がらんとなった車内で立っているのも変なので、前のシートに座る。



自然に、彼の隣になる。



隣といっても、3人分くらいの間隔が空いてるんだけど…。



この車両には私と、彼と、離れた端っこにおばあちゃん。



その3人だけ。



私は意を決して、彼に話しかけてみた。
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