無気力少女の、恋物語。

□07.最大級の試練
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放課後間近のHR。先生が一言こう言った。




「明日の球技大会の種目決めるの忘れてたから今から決めるぞ。決めるまで帰らせないからな。ちなみに一人一種目出場な」




なぜ、明日の球技大会の種目を今日決めるとかいろいろツッコミたいところだけどそれを抑えて私はどの種目に出るかを考えた。

ソフトボール、ドッチボール、バレーボール、バスケットボール、サッカー……。



どれにしよう…。












結論。バスケになりました。

え?なんでバスケ?理由を説明して欲しい?いやいや理由を説明してほしいのはこっちですよ。


バレーでじゃんけんに負け、ソフトボールでじゃんけんに負け、そしたら同じ中学だった男子が「お前バスケ部キャップテンだったじゃん」なんて発言をし、
バスケしか行けない雰囲気になってしましたのだった。

うなだれている私を知らず、先生は上機嫌な声で言った。



「意外に早く決まったな。先生嬉しいぞ。じゃあ、今日の放課後なんかうちのクラス明日の球技大会の練習に体育館使えるから。先生がじゃんけんで勝ったから。バスケとバレーは練習な。じゃあ、解散!」



え?なんて?
バスケとバレーは練習?今から?




「だから今日部活ないのか」




隣でぼそりと高尾くんが呟いた。緑間くんは難しそうな顔をして言った。




「高尾」

「あー、うん。今日は家庭教師なしでいいんじゃない?」

「だそうだ。天野、今日は体操服に着替えて体育館集合なのだよ」

『え…私体調が…えっと』

「来ないとどうなるか…分かっているのか?」

『………はい』




緑間くんの悪魔!……どうしようバスケなんて。

いや、でもたかが球技大会。みんなやる気なんてないよね。軽く流しちゃおう。そうしよう。





そう心に決めて私は体育館へと向かった。







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