黒子
□甘いお菓子を頂戴?
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*帝光時代
「ミドチン、ミドチン」
「何なのだよ。一回呼べばわかるのだよ」
「ボタンがずれちゃったー、やって」
「………それくらい自分でできなくてどうするのだよ」
「ミドチンにやってもらうから問題ねぇしー」
「……お前って奴は」
そう言いつつ、嬉しそうなミドチン。
ミドチンの気持ちがなんとなくわかるようになってきてから、ミドチンと話すのは楽しい。
世話やきなところも、優しいところもあることを俺は知っている。
バスケが嫌いな俺がバスケを辞めようかと思ったときもミドチンがなにげに引き止めてくれたり気にかけてくれたりしてくれた。
「さて、できたぞ」
「ありがとー、ミドチン好き」
「なっ!いきなり何をいっているのだよっ」
かあああっと頬を朱色に染めるミドチンは可愛いと思う。
なんだか、いつまでもそばにいたいような。
そんなあたたかな気持ちになれる。
「これ、お礼」
昨日買った飴を一つミドチンに差し出す。もちろんメロン味。
すると、ミドチンは少し驚いた顔をして少し嬉しそうに笑った。
(うわ……)
そんな風に笑うなんて反則だよミドチン。
気持ちにブレーキが効かなくなる。
理性が保っていられなくなる。
ミドチンと一緒にいると俺が俺じゃないみたいだ。
「…ミドチン美味しい?」
「ああ。」
「じゃあ、俺にも一口」
「え…っぅん!?」
ミドチンを抱き寄せて、俺は軽くキスをした。
ペロリとミドチンの唇を舐めれば甘いメロンの味がした。
それは、今まで食べた飴の中で一番美味しかった。
「ごちそうさま、ミドチン。甘くて美味しかった」
「………〜〜〜〜〜!」
口元を抑えて涙目で顔を赤く染めるミドチンはそれまた可愛かったとさ。
END
黒(今、キスしました?あの二人)
青(………気のせいじゃねぇの)
黄(あの二人ってできてたんスか?)
赤(…………)