□*守りたい*
2ページ/3ページ

ある日
「また、口ごたえするんか!」
なんで言うこときかんのんなら!「でも、おかしいよ!友達と話しただけじゃん」
刃向かう真宙なんて
「なんで、おえんの!」

イラナイ。

「出てけ。この家から出てけ!3丁目にでも行け!」

晴ちゃん…
わかったよ。もういい。
すきだけど、すきだけど…
今の晴ちゃんはすきより恐い。

「サヨナラ」


晴希は真宙を追い出したあと玄関にへたれこんだ。
「これで嫌ってくれるか…?」
晴希は座り込んだまま足に頭を埋めると涙が落ちた。


晴ちゃん、変だった。
嫌いになったとか?
嫌いになったなら束縛なんかしないか。
どこ行こう…
3丁目…晴ちゃん言ってたし行ってみようか。

不動産屋に行くとすぐに格安のアパートに住めることになった。
お金さえ持っていなかったのに、事情を離すと晴ちゃん宅に取りに行けたらでいいという。
なんて優しいんだ、花沢不動産は!


荷物は取りにいかずとも届いた。
晴ちゃんがどうやって家を調べたのかはわかんないけど
一緒に入っていた手紙に
『この携帯電話は前のデータをバックアップしてます。』
の携帯会社からの通知と手書きで『ごめん』
の文字。

これは仲直りを指してるのか。
でもそれじゃあ荷物とつじつまが合わない。


携帯を見てみると晴ちゃん関連のものがぽっかりなかった。
まるで記憶がなくなったみたいに。
そして嫌がらせメールと電話の履歴もすっきり。


仕事はコンビニに復帰できた。
山口くんに晴ちゃんの真意は何かと聞いてみた。
「…わかりません」
ちょっと悲しげに言った。
密華ちゃんにも聞くと泣かせてしまった。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ