□流×憂
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一目惚れだった。
普通サイズの身長。
痩せ型な体型。
クールなのに美人で笑うと可愛い顔。
優しいのにS。

大柄でがっちり、むっちり体型な俺とは真逆で。

入学式のときから気になって気になって、仕方なくって。
3年生。
高校最後で同じクラスに。

運命、としか考えれないよ。

話してるのをきいたりしてるとさらにすきになっちゃって。
山口憂太くんを屋上に呼び出した。
意を決していざ告白を。

「あの、俺、一年のときに一目惚れして……えっと…それからずっとすきですた」
噛んでしまったー…

「ふうん。で、すきって言って欲しいの?付き合って欲しいの?…それとも抱いてほしいの?」
やるつもりはこれっぽっちもないが

いつもの決まり文句。
この続きを言ったら向こうも
最低!という決まり文句でかえしてくる。

「いや、そういうのじゃなくて…ただ気持ち伝えたくて」

「あ、そう。じゃ、付き合わない」
屋上の出入り口に向かいながら言った。

「…もし、付き合って欲しいって言ったら付き合ってくれるの?」
口から心臓飛び出そう。
脈がめっちゃ早く音を鳴らしてる。

「…さあ?付き合ってもいいけど…すきって言ってキスすればいいの?俺、触られるの嫌いなんだけど…それでもいいならいいよ?………所詮そんなにすきじゃないでしょ?」
馬鹿にしたように鼻で笑うとドアノブを捻った。

すきだもん。
付き合うとか付き合わないとか関係なく
すきだもん。
「一緒にいるだけは?」
叫んだ。
「……は?」
憂太は怪訝そうな顔で流を見る。
「触らないから!一緒に、いたい…」
真っすぐな瞳は歪んだ俺には眩しくて
「…いれば?そんなことしても意味ないと思うけど」
嘘じゃないと見るだけでわかる。
けれど 信じたら裏切られた時のあの感情は大きくなる。

「じゃあ、いていい?」
「…勝手にすれば」



ヤバい。

心が揺らいでる。





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