Boys Love.D
□透く嘘 澄んだ嘘
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────… 朝…か……
ラビが死んでから一週間、毎日夢を見る。 毎日.. 俺はクサる程任務をやった。
今日だってこれから…
「行かせないよ」
!?
「コムイ!!」
「これ以上連続で任務には行かせない。自分の体の事くらい分かっているだろう神田クン?」
「ッッ分かってる! 行けるから、行かしてくれ!!」
詰まりそうな息を全て吐き出してしまいたい。
俺の気持ちとは逆にコムイは首を縦に振らなかった。
「な…ん…で……だよ………。」
「君を戦争で失う理由には行かないんだ。──…ラビのように。」
─ラビのように─
その瞬間に現れるのは俺の脳裏に焼き付く笑顔。
コムイ、俺はアイツの所へ行きてぇんだ。
「君が何と言おうとダメだ。それに、今朝早くデイシャを代わりに出発させたよ。」
「そっかよ。」
神田はぶっきらぼうに言葉を吐くとその場を後にした。
コムイはただ.. 姿を見つめる事しか出来なかった。
「辛いだろうけど.. ゴメンね。」