Above the Clouds 短編集

□同棲<後編>
1ページ/3ページ

あの後、ナギとルイは先ほどの話し合い通り、ナギの家を消してからルイの家を一般の3階建て一軒家に変えた。
籍を入れられないので、家の表札は「川島/Westwood」となっている。
ナギは報告書の作成が終わると、ルイの部屋にやってきた。
寝室はダブルベッドとウォークインクローゼットのみで、ルイが勉学に集中したいと言う理由で作業部屋は個室となった。
「ルイ、報告書は終わりそうか?」
ナギは、パソコンと向き合っているルイにそう尋ねると、彼は申し訳なさそうな表情でナギの方に振り返った。
「遅くてごめんなさい。あと30分ほど掛かりそうです」
「いや、別に良いんだけどよ。じゃ、下で筋トレしてっから、終わったら連絡してくれよ」
「分かりました」
ルイが了承すると、ナギはルイの作業部屋のドアを閉めた。ナギは体力強化と肉体改造をするために、地下を作ってフィットネスジムにしたのだ。
―"天使として"人間界に行くことが、俺のレベルじゃあどれだけリスクが高いかが分かったからな・・。
ターゲットは仮に俺らと同レベルだったとしても、昨日みてぇに、ターゲット外で出てくる悪魔も俺らと同レベルとは限らねぇわけだ。ルイを護るためにも、体作りも強化させねぇと・・!
スクールが終わった後も、今まで以上に遊んでらんねぇな・・―
ナギはそう思いながら地下室に着き、ジムの中に入っていった。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ