Above the Clouds vol.1

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寝室に着くと、そこには大きな白いロココ調デザインのダブルベッドがあった。
―ちょ・・!ベッドがダブルとか・・生々しい・・―
「それでは、ベッドにどうぞ。横たわって下さい」
「お・・おう・・」
亮はオロオロしながらも、言われたとおりに大きすぎるベッドに横になった。
「失礼致します」
ルイが先に断ってから、亮の上に覆い被さる。亮は全身が燃えるように熱く、全身が心臓の鼓動が響いているような錯覚に陥る。
「あ・・あのさ・・昨日みたいなキスじゃなくて・・もっと・・あの・・舌・・入れるみたいな・・あーゆーのが・・良いんだけど・・」
緊張しすぎて頭が回らない亮は、ディープキスと言う言葉すらも出てこなかった。
「・・本当に宜しいのですか?」
亮に経験がないことを見透かしているように、ルイがそう尋ねた。
「嫌なら良いんだけど・・」
「僕は・・構いませんが、貴方は"相手"が僕で本当に宜しいのですか?」
「い・・嫌なら、最初からこんな恥ずいこと言わねえっての!」
「了解しました」
ルイがそう言うと、そっと目を閉じて顔が近づいてきた。
―やっべ・・顔、近っ!落ち着く感じの良い香りがする・・睫毛なげぇ・・って、俺も目を瞑るのか―
亮はそう思うと、自然と強く目を瞑ってしまう。そして、亮の口内にルイの舌が入ってきたのを感じた。
―うっわ・・濃厚なやつだ・・―
自分が注文したのにも関わらず、亮は感動した。舌が触れ合うと、亮はビクッと体を震わせる。
「ん・・」
ルイの吐息混じりの声が聞こえた。それと同時に、厭らしい水音が聞こえる。
―どうしよう・・ヤバイ・・俺、ヤバイ・・!―
亮がそう思ってると、ルイが彼の部屋着の裾をゆっくりと捲り、直に乳首に触れて撫で回した。
「んん?!」
あの暖かい手の感触に、亮は驚いてつい目を開けてしまった。
「すみません・・驚かせてしまいましたか?」
ルイが、亮の耳元で吐息混じりな声で聞いてきた。亮は体をビクッと震わせる。
―ちょ・・!その声、エロいから!落ち着け、落ち着くんだ、俺!―
「だ・・大丈夫・・。続けてくれ・・」
亮がそう言うと、ルイは"了解しました"と言って、亮の乳首が見えるぐらい服を捲くると、そこに唇を寄せた。水音が厭らしく鳴り響く。
―ルイが・・俺の・・乳首を舐めてるとか・・ヤバイヤバイヤバイ―
ルイが亮の乳首から唇を離して、勃ち上がり始めた乳首を見つめる。
「・・勃ってきましたね」
「!!」
亮が妄想していたルイの言葉攻めが、妄想以上の色っぽい話し方だったせいか、彼の下半身が"大変なこと"になっていることに気付いた。
「ん・・あ・・っ!」
まさか、乳首を舐められただけで無意識に発した声に、亮は思わず口を手で塞いだ。
「恥ずかしいのですか?」
「当たり前だ!」
「僕は素敵な声だと思いますよ」
そう言って、ルイが微笑んだ。絶対に素敵なんて言葉とは程遠い声の筈なのに、褒めてくれるルイは何処までも紳士だった。
「そ・・そうか・・?」
亮はルイを信用して、恐る恐る手を離した。
「ええ。沢山聞かせて下さいね」
ルイがそう言った後に"失礼します"と断ると、亮のズボンのジッパーを下ろしてズボンと下着を脱がせる。
―ヤバイ・・ルイに見られてる・・―
恥ずかしさが更に倍増し、息が乱れ、思わずソレがビクッと跳ねた。
「感じて下さっていたのですね。安心しました」
下着どころかズボンにまで濡れてるほど、我慢汁が溢れている状態なのに、ルイは引くどころか安堵の表情を浮かべてから亮のソレに口を含んだ。
「えっ?!うあ・・あっ・・あっ・・」
まさか、フェラをされるとは思っていなかった亮は驚きを隠せなかったが、精神が安定するほどの暖かさと快楽が交差し、羞恥心などなくなっていた。
ルイの舌がソレの裏筋に当たっているのがよく分かる。厭らしい水音が更に興奮を増した。
「ヤバッ・・!あっ・・ん・・あっ・・あっ・・」
「ん・・出そうですか?」
上目遣いで亮のソレから少し口を離してルイがそう尋ねた。
「出るから・・口離っ・・!」
亮が言う前に、ルイの口内に射精してしまったが、ルイはそのまま精液を全部飲み干した。その仕草すら、亮にとっては色っぽく感じる。
飲み終わるまでつい見惚れてしまったが、ふと我に返ると一気に赤面させた。
「おい・・!全部飲むとか・・!」
「飲んだらいけませんでしたか?」
眉を寄せ、不安げにルイがそう尋ねると、亮は否定が出来ない。
「いや・・そうじゃ・・ねーけど・・ただ、吃驚しただけだ!」
「そうでしたか」
そう言いながら、ルイは近くにあったティッシュを取り、亮のソレを拭き取ると、横になったままの亮の傍に椅子を出し、そこに腰掛けた。
その時、ふと今日、奨と話したことを思い出す。
「そうだ!俺、ルイに一番聞きたいことがあってさ・・」
「何ですか?」
「ルイってさ、合コンとか・・どう思う?」
"合コン"という言葉を聞いて、明らかにルイの表情が一瞬だが曇った。
―ヤバイ質問だったか・・?―
「・・僕は、そういうものに参加をしたことはありませんが、個人的に良い印象はございませんね」
―やっぱりな―
亮がそう思うと、沈黙が訪れた。
「そうか・・悪かったな、変な質問をして」
「いいえ」
ルイがそう言うと、少し沈黙が訪れた。本当は自分も、ルイに同じことをシたいところだが、やはり本人の了承なしに自分からシたら、
悪魔と同じになってしまうという思考が先に働く。
―ルイから言ってくれれば、喜んでするけど・・言ってくれないな・・。俺1人が興奮してただけだったのか・・。そうだよな、俺男だし・・。
普通、同性相手に興奮する方がおかしいんだ・・―
亮はネガティブに思ってしまうと、ふと無意識に口を開いた。
「ルイ・・手を・・繋いでてくれないか?」
「ええ、良いですよ」
一気に睡魔が襲ってきた亮は、ルイのその言葉すら子守唄のように感じ、数分で深い眠りについた。
「おやすみなさい、亮」
そう言って、ルイは亮の髪を優しく撫でた。
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