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□夜の甲板で
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師匠と別れて、アンナは船への帰り道を
歩いていた
『(随分、帰りが遅くなったなぁ)』
ポケットに、入れていた紙を取り
それを見つめる
『(又、リサちゃんが、心配するだろうなぁ…………………………今度こそ、死ぬのかな?)』
そんな事を考えているうちに船についた
船は、真っ暗で外には見張り番が何人かいるだけだ
この様子だと、ローも寝てしまったと思い
船に入ろうとした
「待て」
ゆっくり後ろを、振り返るとそこにはローがいた
『あり?起きてたんだ、それとも起こしちゃった?』
「言っただろ?待ってる、って」
アンナは、クスッと笑って
昨日の場所でローに手招きする
ローも
昨日と同じ、アンナの隣に
腰を下ろす
『それじゃぁ、何から話して欲しい?』
「お前の過去から話せ」
『…う〜ん、それ一晩じゃ話し終わらないよ?』
困った顔で言うけどローはいいから話せと、
急かす
『わかったよ』
次から過去編です