BOOK

□似た者同士
1ページ/3ページ



『失礼しまウマ』





ギャグを入れて、医務室の扉を開いた

開いた先には、ローが椅子に座って本を読んでいた





「・・・・・・直ったのかよ・・・機嫌」





『あり?あたし機嫌悪かったかい?』





一時、本から目を放したローに

キョトンとした表情を見せた





「ああ、頬、膨らませながらな」





クククと、喉で笑うローに対し、ケタケタと笑うアンナ





『リサのお陰で、直ったよ

ローもあたしの味方、してくれたんだってね?』





「俺は、味方なんてしてねェ

ただ俺が思ったことを、言ったまでだ」





『・・・・ローってさ・・・・似てるよね』





棚に在った薬箱を手にとって、ニヤニヤとローをみる





「誰にだ?」





『んー?リサのツンデレな所とかに』





「あいつのどこが、ツンデレだ」





『ツンデレだよ?みんな気づかないだけ・・・

本人も、隠してるから・・・・・・

て言うか、ツンデレだってことは、認めるんだね?』





しまったと、言う顔をしたローに

またニヤニヤした顔を、する





「・・・・・・・・俺はツンデレじゃねェ」





『隠すことないよ、ツンデレって可愛いよ?』





「あいつは可愛くねェ」





『ローがタイプじゃないだけだよ

あたしはタイプだけどな〜、ツンデレな人』




ニヤニヤした顔を、戻さずに本に目をやっている、ローを見る

ローは、チラリとアンナを見ると

鼻で笑って、アンナが持っていた、薬箱を取った





「手当てしてやる」





一言言うと、開けっ放しの扉に向かって歩き出す





『ほら、ツンデレ』





その背中に向かって、静かに呟いた
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ