短編小説
□銀が飛ぶ
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四天宝寺の昼休み。一年生の遠山、逢坂の2人は石田銀のもときに訪れていた。
「ぎーんー!!伊織が替え歌作ったんやて〜♪」
昼食をとろうとしている銀に後ろからタックルする遠山。
「…金太郎はん、ワシは今から昼食を…。」
「ええから、ええから!!なぁ伊織!!」
「そうそう!!聴かないと損ってもんだよ!!ねぇ金ちゃん!!」
「せやで〜!!ワイらこのためだけに授業サボったんやで⁈」
「ほな食べながらにしたらええやないですか。」
「財前はん…。」
どうやらこの場を去るという選択肢はないようなので銀は昼食をとりながら伊織の替え歌を聞くことにした。
「ギンギンギン♪ 銀が飛ぶ♪
オサムの周りにお花が咲いたよ♪
ギンギンギン♪ 銀が飛ぶ♪」
「なぁなぁ伊織なんでオサムちゃんが出てくるん?」
「だって顧問だし。」
「そーなん?せやったらオサムちゃんはお池なんやな‼」
「そーだよ‼だからこんどオサムちゃんに釣り連れてってもらおうよ!!!」
「ええなーそれ!!いこいこ!!」
「…どないやねん。師範もなんか言うたったらええやないですか。」
「…。」
ツッコむのもめんどくさくなって無言まま昼食をとる銀であった。