君の「あいしてる」

□苦痛
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はぁーっ………

さすがに病院で一人ベットの上でじぃーっと生活は辛いな…………


越前君は学校だし…。

こんなことならもっと友達つくっておくんだった…。


窓際をチョチョっと歩いている小鳥を見詰めながら溜め息を吐く。

昨日に比べればかなり耳を澄ませば音は聞こえる用になったもののやはり聞こえにくい。

だが、いつかは治るものと医者に言われた桜は今聞こえる音で充分だとも思った。

「早く治るといいなぁ♪」


さっきとはうって変わって小鳥達と口笛を吹いて笑顔で窓の外を見詰める。

すると窓の方から何かしら小さな音が聞こえた。


「(………?何か聞こえる…)」

よーく耳を澄ませて全神経を耳に持っていく。
そして聞こえて来た音は、学校でも聞き慣れた音だった。


………コーン

…パコーン

…パコーン………


「(……!テニスボールを打つ音だ!)」

ベッドから飛び降りて窓の外へ身を乗り出す。

だが、ここからだとテニスコートとテニスボールしか見えない為、


「(……病院内だからいいよねっ)」

と病室から脱走したのであった。

*
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