るろうに剣心
□第弍
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「(………なんだ……?………巴………?!)」
血相を変えると凄まじい勢いでその物体に走り寄った。
「巴!巴!と…もえ………」
動かない物体に少し心を落ち着かせてもう一度よく見た。
「(巴じゃない…)」
ハッと我を取り戻し、うつ伏せでよく見えない顔を覗いた。
顔色は良くないが、まだ体温は温かい。
師走の終わり頃、羽織一枚で雪の中倒れている。
どうみてもおかしい。
「(服装から見ると…男か?……見ない顔だな…)おい、起きろ。此処で何してるのだ?」
『んっ……………』
まだ寝惚けているのか間抜けな顔で此方を見ている。
「俺は緋村剣心。お前は?」
『ひ…むら…………緋村?!』
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