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□平安平成
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「今日は新しいクラスメイトが増えるぞ」
朝のHLで白髪混じりの担任がにこやかにそういった
頬杖をつきながら外をぼんやり眺めていたはちやは視線を少しも先生には向けないまま
(今日は机が1つ増えてた訳だ)
朝の素朴な疑問を解決できた。
彼にはそのくらいのことだった
「では、入ってきていいよ」
ガラッ
クラスのほぼ全員が扉に期待の眼差しを送っている
以前はちやは外をみたまま
「どうも。竹谷です」
少し緊張した声が教室に聞こえた
黒板の前には
ボサボサ頭の男子が一人自己紹介を始めた
はちやはやっとその男子の顔をみる
(あの頭…確かどっかで)
ありきたりな自己紹介を一通り済ませたあと
先生は竹谷の席を言った
「あー竹谷君の席は窓から二列目の一番後ろの席です。あそこ、空いてるから座って」
「はい。」
(窓から二列目の一番後ろ…
………!?)
ぼんやり話を聞いていたはちやの意識がここでハッキリと目を覚ました
(隣かよっ)
「よ、宜しくな」
どこか無愛想な俺の顔を覗き込む
雑巾みたいな頭……