桜からの手紙

□桜との出会い
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冬の吹く風邪が身に凍みる1月上旬、1人の男の子が寒い中を歩いていた
「はぁ〜寒いな」
彼の名前は”入野自由”都内にある高校”光葉学園”に通う高校3年生
成績は常にトップで運動神経も良く更にはその温厚な性格で学園からの人気は男女共にある
そんな自由は寒い冬の風が吹く中自身が通う学園に向かうために歩いていた
「・・・・・・・・・・・・んっ・・・あの木って」
自由は足を止めた、それはある学校の中に生えていた既に枯れ果てた木に目がいったからだ
「・・・・碑文ヶ丘高校か」
確か通称”桜高校”て言われてたな、その由来がある桜の木だって聞いたことあるけど
「(まさか・・・・あの枯れ果てた木が・・・・)」
「どうかしましたか?」
「あっ・・・すみません、あの木が少し気になって」
「ああ、あの桜の木っここのところ咲いたことがないんですよ」
「いつからなんですか?」
「もう・・・・3年くらいになりますかね、詳しくは覚えてないんですけど」
自由に話しかけてきた男性は枯れた桜の木を見ていた、その顔はどこか悲しそうな顔をしていた
「今年卒業する子たちに、桜の木を見せたかったんですけど・・・どうやら無理みたいで」
「えっもしかして・・・・この学校の先生ですか?」
「ええ、前田幸次といいます」
「俺は光葉学園に通っている入野自由っていいます」
「ああっあの名門校の」
いい忘れたが自由が通っている光葉学園は都内でもトップクラスに入る名門校である
大学への進学率や就職率なども平均数値が高いことでかなりの競争が行われている学校なのだ
「前田先生は・・・・あの木が咲かなくて悲しいですか?」
そんな質問をしてみた、なんでしたかは分からないけど
それを聞いた前田先生はゆっくりと桜の木があるほうに歩いていった


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