桜からの手紙
□少しの勇気
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まぁそれは置いといてっ自由が柏木さんのことを気にしてるのは真実だ
『左手首のリストバンド・・・・・』
「篠田先生は気づいてました?柏木さんのリストバンドは」
「気づいてはいたけど・・・単なるオシャレかな〜ていうくらいしか見てなかったから」
『あれはたぶん・・・リストカットした傷を隠すためのものですよ』
「リストカット!?」
「どうして自由くんはそう思うの?」
『俺も・・・・したことありますから』
自由は自分の右手の手首を2人に見せた、まだ傷ははっきりと残っている
「・・・・・・・ほんとだ」
「でもどうして・・・」
『理由なんてありませんよ、ただ・・・その時は自分を傷つけないと落ちつかなかったんです』
「柏木さんも・・・一緒ってことですか?」
『それは分からない、リストカットする人は精神的に追い詰められたりしてる人がすることだから・・・・・柏木さんにも何かあるんだよ』
「それは私も気づかなかったな、でもそれだけで分かるものなのかな〜」
『まぁ経験者だけが分かる特徴みたいなものですかね、できるなら彼女と話してみたいですけど・・・・』
でも無理に聞くのは更にその人の精神を追い詰めることに繋がる、これは慎重にしなくてはならない問題かもしれないな
次の日の放課後、自由は高橋さんの協力を得て柏木さんが学校を出るところ待ち伏せすることにした
『ごめんねっこんなことに協力させちゃって』
「いいですよっなんか自由さん見てたら私も何かしたいなぁーて思ったから」
『ありがとう高橋さん』