□私の主がこんなに人外なわけがない
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私は昨日伯爵に抱き上げられなから歩いた道のりを思い出しながら進んでいく。

昨晩、無いよりはましだろうと渡された伯爵が昔履いてた靴を履いて歩く。

確かここを、左……に?
あれ?おかしいな。

行き止まりだ。

もう一本先だったんだねきっと。
さて、次こそひだ、り……。

上に行く階段しかない……。

昨日の部屋は明らかに一階。
まだまだ廊下続いてるし、きっとそのうち下に行く階段出てくるはず!



お、やっと下に行く階段発見!
じゃあ下に行ってみましょう。

あれ?初めて見るものしか置いてない。
何処の廊下なのこれ?

まぁ、適当に歩いてればつくよね。
そう思い一歩を踏み出そうとした時。



コツンッ……コツンッ……



「ん?」


後ろから革靴で歩く様な音がしたから伯爵かな?と思って後ろを振り返ったが誰もいない。


気のせいかな?
では、手始めに昨日の部屋をめざ



コツンッ...コツンッ...



先ほどよりも近くなった足音。
でも、そこには誰もいない。


さぁっと顔から血の気が引いていく。

これはもしかして、でた……?
いやいや、こんな朝早くに……。
そんな……あはは……。


歴史を感じる、行き止まりが見えない程長い廊下。
窓はまだカーテンが閉められていてどこか違う世界にでもつながっているのかもしれないとも思えるくらいに暗い廊下が続いている。







コツンッ

              コツンッ



       コツンッ

                    コツンッ








「……で、出たあぁぁ!!」


私は全力で走った。
おかしいな、最近凄く走ってる気がする!!






「彼女は……。」







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