桜舞う朧月 文
□序章
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陰陽師 ―――
それは、古代日本の律令制下において中務省の陰陽寮に属した官職の1つとされ、
陰陽五行の思想に基づいた陰陽道によって占筮及び地相などを職掌とする方技として配置された者を指す。
それら官人が後には本来の律令規定を超えて占術や呪術、祭祀を司るようになったために陰陽寮に属する者全てを指すようになった―――
時は流れ、時代には平成という名がついていた―――
そんな何千年という月日の中でさえも、陰陽師の血は絶えることなく受け継がれ続けていた。
ある者は火を、ある者は水を、ある者は木を、ある者は土を、ある者は金を。
五行と呼ばれるそれを司り、彼らは妖から人々を救い続けている。
そう、今尚。
これは、そんな陰陽師の血を引く者達と妖達の噺……
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