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□紅い首飾り
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アイツと会ったのは何時の事だっただろうか。




茜色に染まる風景を見ながら、ふとそんなことを考える。





曖昧な記憶は、時間の経過の証だろう。





だが、首飾りに触れるたびにアイツと話した事だけは明確に思い出せた。




               くさり
然れど、これは我を束縛する《首飾り》でしかないのだ。




ないのだが……。



夕緋。




我は大概、根に持つ方なのかもしれん。







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