SexyZone
□俺だけの、
1ページ/4ページ
デビューしてから二人の時間が少ない。
五人が嫌だとかじゃない。
すっげー楽しいけど…
「健人くん、ここの歌詞って…」
「ここは…」
はぁ…。
俺の中で“好き”という言葉がループする。
-2011.11-
「風磨っ、やっとデビューだ!!」
「おぅ、これからも一緒にがんばろうぜっ」
嬉しさのあまり抱きつく。
だが、今まで一緒だった二人とは別々だ。
「よろしくな。」
一方、中島はいつものアイドルスマイルで年下に挨拶してた。
その時は何にも思ってなかった。
-現在-
日が経つにつれ、五人は仲良くなった。
コンサートもして、レギュラー番組も持てて…信じあえる仲間になった、けど。
「健人くん、勉強教えて。」
「いいよ、どこ?」
「ここなんだけどー…」
何気に勝利は甘えん坊で、健人に一番甘えてるのも実は勝利だ。
その姿を見るようになってからか…
中島のことが好きなんだって自覚した。
イライラが半端ねーし。
なんでだよ、俺だけを見てよ。
「風磨?」
「あっ…何?」
「顔、怖いんだけど。」
ふふ、と笑いながらいつもの笑顔だ。
俺だけに、その笑顔を向けろよ。向けてくれよ…。
「俯いてたら分かんないよ?」
「何もねーよ、勝利に勉強教えなくていいのかよ。」
「三人は今さっきマネージャーに呼ばれた。聞こえないほど悩んでるの?」
お前が好きで悩んでる…なんて言えねーし…。
「甘えなよ、俺に。」
頭を撫でながら甘い声で言うなよ。