妖怪事典

【た】 2件

【玉藻御前 (たまもごぜん)】
玉藻前(たまものまえ)と紹介されることもある。
白面金毛九尾の狐が化けた伝説上の絶世の美女。最初は藻女(みずくめ)と呼ばれ、子に恵まれない夫婦の手で育てられる。
18歳で宮中で仕え、のちに鳥羽上皇に仕える女官となって玉藻前と名乗る。その美貌と博識から鳥羽上皇に寵愛されるも、上皇は病に伏せるようになっていく。その原因が玉藻前であることを、陰陽師・安倍泰成(安倍泰親、安倍晴明とも)が明かし、正体を暴露された玉藻前は白面金毛九尾の狐の姿で宮中を脱走。
その後、討伐軍に発見され殺される。
しかしその直後、九尾の狐は「殺生石」という巨大な毒石に変化し、近づく人間や動物等の命を奪った。
この石は破壊されるまで、周囲の村人を恐れさせたという。


【妲己 (だっき)】
殷王朝末期の帝の妃。
傾国の美女と言われるほど美しい妲己を帝は寵愛し、彼女の望むことならなんでも叶えたという。
妲己を誹謗する者はかまわず殺し、歓楽に耽るため人民の税に多大な負担を被せて、それに不平を鳴らす者には残虐な刑法をもって報いた。
そのため妲己は美女ながら最大の悪女として名が残る。その後、妲己は周によって攻められた際に捕らえられ「殷を滅ぼした女」として首をはねられ、みせしめにされた。



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