第三部

□束の間の
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「じゃ、よろしく!」

「ああ」


シカマルに簡潔に話をして、了承をして貰った。
内容はシカマルに繋がりのある研究者の紹介だ。
表で活動しているシカマルは、その人柄も合間って幅広いコネがある。
もちろんオレも無くはないが…、裏ばっかりなのだ。

研究者なんかは表に多いからシカマルに頼むのが一番。
特にオレが探している専門職は、とても珍しいやつだったからなおさらだった。


「そういえば、さっきナルトが来てたぜ」

「え?なんで?」

「あいつ、性質変化の修行してる」

「あー…、…?、え?それでなんでシカマルのところに?」


関連性が思い浮かばない。
だって、シカマルの属性は…。


「実はさっきまでアスマがいた」


その言葉でピンと来た。
とするならば、ナルトは風属性か。
アスマは風属性。シカマルは特殊属性。とするならばナルトは風属性だと思うのが妥当だろう。

確かに螺旋丸も風っぽかったから納得だ。


「……本来なら、お前の一族を頼る事になるはずだったろうけどな」


シカマルがポツリと言う。

そういえば、うちは風属性だらけだった。
兄もじいちゃんも風で、なんなら父さんも風。
オレも風欲しかったな。
でも土のお陰で防御固いからいいか。


「確かに。そもそも風少ないもんね。火程じゃないけどさ」


記録によると、数年前までは結構バランス良かったはずなのだ。
例の襲撃と、オレの家の襲撃によってバランスがガタガタになってしまった。
全く余計なことしてくれたよ。


「で?出来そう?ナルトは」

「さぁー?どうかな。こればっかりはセンスだし」

「だな」


ヒューンと鳴き声を上げて、忍鳥が降りてきた。
シカマルの近くへと降下してきたので、シカマルが腕を出して忍鳥を留まらせる。
足には小筒。
ボタンを外せば、ロール状にされた小さな紙が出てきた。


「忍務か」

「忍務以外無いだろ」


忍鳥が飛び立ち、シカマルが紙を開いて中身を確認した。


「すまんシゲル。紹介は遅れそうだ」


いいってことよと、手をヒラリと振れば、シカマルは指定された場所へと去っていってしまった。
さて、ナルトの様子でも見に行きますか。
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