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□バカ決定戦(ETU)
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彼、水戸来知は最近の子がよく使う、"アホ""バカ"の部類である。
「ね、ね、スギさん」
「ん?水戸か、どうした?」
「ペンギンって、どうやって飛ぶんですか!?」
「「「「はっ?」」」」
「はぁ、」
彼の突拍子もない発言に、フロアに居た赤崎以外の全員が声を揃えた。
「水戸、本気で言ってる?」
一体何人の選手が冗談であるかを願ったか。
しかし、彼はそんな事などつゆ知らず。
「はい!んで、どうやって飛ぶんですか?」
そればかりか、早く、と解答を急かす。
「セリーがこのクラブで一番バカだと思っていたけど、ライも大概だね」
「赤崎ー何とかしてやれよ、杉江が困ってるぜ」
杉江救出を促す丹波に、怪訝な顔を向ける赤崎が思い腰を上げた。
「来知」
「遼!」
「あんまスギさん困らせんなよ、後ペンギンは飛ばないし、啓太さんの言うこと信じんなよ」
「なんだ、飛ばなのか…スギさんごめんねー」
「構わないよ」
この日、ETUのバカランキング一位に水戸来知が輝いたのは、言うまでもない。
バカ決定戦
バカな子ほどなんとやらも度が過ぎるとめんどくさい。