運命共同体
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相手は整った形成のスタンドたちを見下ろし満足げに言うとすっと息を吸い、
「全隊ィィィッ!!突撃ィーッ!!」
叫んだ。すると兵隊たちは次々と大砲やら銃やらミサイルを撃ち始めた。
もうだめだ、と思ったが一斉放火で来る弾丸を仗助君のスタンドが的確に跳ね返していた。すごい。この速さでこの的確さ。
もしかして、勝てるかもしれない。
「この軍隊を突破して本体のおめーをブッたたいてやるっスよーッ!!」
「バカめッ、作戦は予告通りに進行中なのだよ!東方仗助ェ〜!」
勝てる、そう思った時仗助君の体が傾いた。
「地雷ッ?!」
「ククク、まず足にダメージ!そしてアパッチッ!ミサイル発射ァアアアッ」
倒れ込む仗助君へミサイルが放たれた。すると仗助君のスタンドが2つのミサイルを腕で薙ぎ払う。だが間に合わなかった残り2つが腕に激突しダメージを与えた。
「仗助君ッ!ちょっと…もう、どいてよ!」
仗助君のもとへ駆け寄ろうにも兵隊が邪魔して進めない。
「(どうして私にはスタンドが出せないのよ…!何かは感じているのに…)」
「まず足!そして腕!予告どおりは気分がいいッ!戦車7台、戦闘ヘリ アパッチ4機、歩兵57名!そのダメージある腕で我がバッド・カンパニーの一斉射撃を受けて無事でいられるかァ!」
「くそ、どうしたらいいのよッ!」
邪魔する歩兵を払い仗助君のもとに行き庇うように立つが、その必要はないと言われた。
この状況で言ってる場合か?とも思ったけど戦力の仗助君が倒れてしまっては意味がない。
引っ越して初日でこんなところで死にたくないしまだやりたいことだっていっぱいある。薄ら涙も出てきた。
「腕を組んで座り込んでどういうつもりだ?東方仗助。諦めの境地かァ?それともイチかバチか美蘭のスタンドに賭けているのか?残念だがそれより先にお前は負けるッ!」
膝が笑ってしまって上手く立てない。仗助君が私の腕をひっぱるものだから簡単にスッ転んでしまった。
「心配すんな、見とけよ」
そう言うと私の涙をゴシゴシ拭いた後に頭を撫でてきた。なんだか兄弟にそうされてるみたいでひどく落ち着いた。本当になんとかなるんじゃあないかと思えた。
「最後に気が済んだか?いい思いができてよかったな。よし…全隊、撃てェエエエ!」
いよいよ死んでしまう、と思った時仗助君が口を開いた。
「俺の作戦はよ…すでに終了してんだよ」
「何ッ!?」
先ほどスタンドで壊したミサイルがまだ変形を続けていた。それは、億泰君のお兄さんの方を向いたミサイルとして元通りになる。
「さ…さっきのミサイルを…!?狙撃兵ッこのミサイルを撃ち落と…」
言い終わらないうちにミサイルはお兄さんをとらえた。ドオオオオン、という爆発音とともに体が倒れる。
「フー…、かなりグレートに危ねーやつだったぜ」
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