とある日常
□オリジナルキャラクターで童話集
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その1
赤ずきん
配役
赤ずきん:ユーリ
狼:ルーイン
猟師:レイト
おばあちゃん:二ーナ
母:リングランド
昔々あるところに、赤ずきんと呼ばれる女の子が…いえ、女の子みたいに見える男の子がいました。
リングランド:ユーリ、二ーナにこれを届けてきなさい。病気の(不本意ながら)お見舞いです。
ユーリ:わかったよ、リングランド。じゃあね。
リングランド:待ちなさい。森には狼がいます。絶対に寄り道はしないように。
ユーリ:うん!
こうして、ユーリは出掛けていきました。
リングランド:……本当の狼は、変態猟師の…レイトのことですが。野生の狼であるルーインなら心配ありませんね。
リングランドさんはレイトが嫌いなようでした。
一方、森を歩くユーリは…
ユーリ:二ーナに何のお見舞いだろう。この前カタリナに殺されかけてたからかな…。
ユーリは知らない。二ーナの病気は、連日の徹夜からくる頭痛だということを。
ルーイン:……ん?あんな所に人間が…女…か?
ユーリを見つけたルーインは話しかけます
ルーイン:おいお前。人間がこの森に何の用だ。(狼狩りだったら殺すか)
ユーリ:ひっ!ごめんなさいごめんなさい!何でもするから食べないで!
ルーイン:……食人は別の種類の狼だぞ。俺はちゃんと金を払って街で買った食材を使ってる!
ユーリ:えぇ?…でも、狼でしょ?
ルーイン:他の低俗な奴らと一緒にするな。俺は人間に近い種類なんだ!
ユーリ:……耳と爪と尻尾と牙以外は確かに人間みたいだ…
ルーイン:細かいことは気にするな。で、何でこんな危険な場所に来た?
ユーリ:二ーナのお見舞い。病気なんだって〜。
ルーイン:そうか…だったら、自分でも何か作ってみたらどうだ?綺麗な花輪とか。
ユーリ:うん、ありがとう!君、名前は?
ルーイン:……ルーイン。
ユーリ:ルーイン…かぁ。わかった、ありがとう、ルーイン。俺はユーリだよ!また会えたらいいねー!
ルーイン:……フン…そうならないことを祈るさ。
そう言ってルーインは森の奥に消えていきました