とある日常

□オリジナルキャラクターで童話集
2ページ/3ページ

ユーリ:えっと…これと、これで…

せっせと花輪を作るユーリ。そこへ…

レイト:ねぇそこの君。さっき狼と何を話してたの?

ユーリ:俺がこれからお見舞いに行くって言ったら、手作りも持って行ったらいいって教えてくれたんだ。

レイト:へぇ…。でも、狼がそう言ったってことは、これから君がお見舞いに行く人は食べられてるかもよ?

ユーリ:そ、そんなことないよ!だって、食べないって言ってたし…

レイト:狼は嘘つきなんだ。だから、言葉を信用したらだめだよ。

ユーリ:……うん…

レイト:そうだ、君は誰のお見舞いに行くの?

ユーリ:二ーナの所。病気なんだって

レイト:じゃあ、俺がまず見てこようか。君は後から来た方がいいよ。

ユーリ:わかった。

レイトは二ーナの家に向かっていきました。

ユーリ:うーん…ルーイン…本当に人を襲ったことないのかな…。……わかんないなら、聞けばいいか。

ユーリは、出来た花輪をバスケットに入れ、森の奥にいるルーインの住みかまで歩いていきました。途中会ったガレンと言う狼に、住みかの場所を訪ねながら。


ルーイン:……くそっ…腹へったな…


ユーリ:ルーイン!


ルーイン:!?!?!?ユーリ!?


ユーリ:ちょっと聞きたいことがあってね。ルーイン…今まで誰も襲ったことはないの?


ルーイン:……一度だけ。体力が切れかけて…人間の血を啜ったことがある。でも、その一回だけだ。


ユーリ:……そっか…


ルーイン:ユーリ…話がそれだけなら、早々に出ていけ。俺は狼だ。理性では人を食うなと言っても、本能は食えと言っている。だから…(ここに近づくな)


ユーリ:…うん。

そうしてユーリは、複雑な心境で二ーナの家に向かうのだった。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ