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□まったくこいつらときたら…(刻遊・甘)
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夕方5時半。俺と桜小路さんは渋谷荘への 帰路についていた。いつもならこの時間 にはとっくに帰宅しているはずだが、今 日は彼女に付き合ってカフェへ寄り道を していたので、少し遅くなってしまっ た。

「やっぱりあの店のケーキは旨いな!ま た食べに行きたいぞ!」

「そうですか……」

さすがに10個も食べるのはある意味『珍 種』だが、すっかり慣れてしまった…。

そんな風にたわいもない会話をしつつ、 渋谷荘の前。ふいに、バイクのエンジン 音が聞こえた。

「王子殿!」

「ああ…お帰り!今日は遅かったな。」

「ええ!大神とカフェへ!」

「そうか……ああ!そうだ!零、お前に相 談があるんだが…」

そう言うと、王子は少し躊躇った様子で 桜小路さんを見る。

「………すまない。先に渋谷荘に入ってい てもらえないか?」

「大事な相談なのですね!わかりました なのだ!」

敬礼のように手を構えると、彼女は扉を 開いて中へと消えていった。
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