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□夜桜
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「おつかれさまでしたー」
歌番組の収録を終え
一日の仕事も終えた。
今日は久々に莉乃ちゃんが
家に泊まりにくる。
『きたはらー帰ろー』
「うん!」
春の夜の街の中を2人で歩いた。
『久々だねー。こうやって
2人で歩くの。』
「そうだねー。
莉乃ちゃんが博多行ってから」
『ははっ………。そうだったね!
ごめん…~_~;
…… ねえ!あそこの公園
行こうよ!」
莉乃ちゃんが指を指した方向には
地方組でよく来た公園。
「あの公園、
しーちゃんと莉乃ちゃんと
中西でよく遊んだね。」
公園に行くと
誰もいなくて静かだった。
だけど、満開の桜だけが
あった。
2人でベンチに座った
「寒いねーーー。」
『うん。
なんか春なのに夜は寒いって
ロマンチックだね。』
「ははっなにそれ?笑」
莉乃ちゃんは
私の手を握ってきた。
『わ!りえちゃん
手つめたっ』
「だって寒いもん」
『…それじゃあ
今から暖かくしてあげようか?』
「え、できるの⁉
してよー」