詩ー恋愛ー
□雨と傘と2つの内緒
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『雨と傘と2つの内緒』
雨は嫌い。
だって服が濡れるもん。
学校行くのも大変だし、
遊びにいくにも面倒臭い。
今日は雨が降っている。
朝は晴れてたのに、
授業中に降りだしたみたい。
帰るの面倒臭くなっちゃった。
降り頻る雨をボーッと見てたら
彼が声をかけてきた。
『傘、持ってきてるから一緒に帰ろう。』
私は俯きながら頷いた。
少しだけ大きな傘の中。
触れ合う肩の暖かさを感じた。
ずっと気になっていた人だから。
ずっと好きだったから。
幸せだった。
告白、しちゃおうかな。
だけど言えなかった。
好きって言葉と、
鞄に折り畳み傘があったことを。