Story

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「大島先輩って好きな人いたりしますか?」







「え、」







突然の質問に何も言えなくなる。












ましてや貴女です。
なんて…………














「まぁ、





いるかな………」










なんとなく濁してテレビに視線を移したのは、





あたしの弱さ。














「どんな人ですか?」












「ん〜っとねぇ……










とにかく魅力的。」









「魅力的?」












「うん。








なんかね、
一つ一つにドキドキしちゃうんだよね……」











「そうなんですか……」











少し落ち込んでるのはどうして?











聞いても良いのかな………









きっと聞いちゃダメなんだよね……











「そういう小嶋さんは?」













「………………





















居ます……//」











「……!!









へぇーやっぱり居るんだー」











いつからこんなに冷静を装うのが上手くなったんだろう……










「どんな人?」










同じ質問をぶつけるのはそれ以外を聞いて、
傷つきたくないから。










冷静を装うのは上手くなった。
けど、




自分の弱さを隠すのは下手。











「んと、









素敵な人です」











「そっかそっか






良い感じの人なんだね………」












あーあ結局自分に当てはまらなくて、
傷付くんだ。












「大島先輩は告白したりしないんですか?」











「しないよ?






小嶋さんはするの?」










「私は、







待ちます。」










「へー見込みあるんだ





小嶋さん可愛いもんね。」












皮肉がまじちゃった。
ダメだ





これ以上傷つくのが恐くなってる。










話変えなきゃ。











「いえ、





そうじゃないんですけど、








いつかしてくれる様な気がして。」











「へー自信満々だねー」









ダメだって









これ以上は。
やめなきゃ………












「別にそういう訳じゃ……」












「可愛いって得だよねぇー








寄ってきてくれるんだもん




いざってなれば逃げれるしねー」













「な、




そんな言い方しなくても良いじゃないですか!!






そういう大島先輩だって逃げてるじゃないですか!!」












「っつ………






別に逃げてないよ………」









「それが逃げなんですよ!!」












「っるさいなぁ!!!!









小嶋さんに何が分かるのさ!



あたしだって訳わかんないだよ!!





簡単に進めるならこんなこと言わないよ!!





知ったかぶりであたしにもの言わないでよ!!」








「っ……………」










「あっ………」










気付いた時には小嶋さんはあたしの家を出ていっていた。










カーペットに吸い込まれたのはあたしの涙だけ?
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