Story
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大島先生と仲直りしてから陽菜は心の中のもやもやが無くなった。というか凝りが取れたかと言うか。まぁとにかく陽菜の心の中はスゴくスッキリして軽いものになっていた。
こうなれたのも麻里子のお陰。って言うのは理解してる。ほんとありがたいと思っている。
のにも関わらず、
「なんで!?」
「なにがだい?ニャロさん」
机を勢い良く叩いて立ち上がった陽菜に見向きもせず、目の前のカルテとか資料にくまなく目を通している。
「なにが、って!!
とぼけないで!」
「んー?」
まだこっちを見向きもしない麻里子。
「なんで陽菜だけこんなに担当増えてんの!?」
そう毎日バイタルをチェックする患者の人数が明らかに他のナースよりも多い。夜勤になった時の見回りの部屋の数も多い。
陽菜、怖いの苦手なのに………
「んーそりゃあまあ、ねぇ?」
「な、なによ?」
「仲直りするためのアドバイスしてあげたわけだし?」
「………っ
で、でもそれとこれとは」
「別。
なんて言わないでさ、大島先生と仲良く毎日バイタル測ってきなよ」
「な、!!!///
ま、毎日って……///」
「そ、毎日。
ニャロの部屋担当は大島先生の部屋担当でもあるみたいだからねー」
途中途中ニヤニヤしながら陽菜の顔みては資料に目を戻し会話する麻里子に無償にイラッとした。
「まぁまぁそうカリカリせず
仲を深めておいでよ?
折角素直になったんだから。
いい加減自分のほんとの気持ちにも素直になりなよ。」
ニヤニヤしてた顔も最後にはとても優しい表情をしていた。
こういう所見せられると、なんか敵わないな。って思ったりイライラも無くなっていく。
「ホラホラバイタル測ってきて」
最後の最後も資料に目を通したままだった。
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