Story
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担当部屋に向かうと、大島先生はすでになかにいて、患者さんたちと会話をしていた。
話していること自体は別にいいかもしれない。けど、相手がみんな女子高生だったり、女子大生だったり、はたまた社会人の綺麗なおねえさんだったりするもんだから、陽菜は何故かもやもやして。
こんな感じ初めてだから分かんなくて。
俯いていると、
「小嶋さんおはよう」
って私の顔を下から覗き込むように優しく微笑む大島先生の顔が
あって、いきなりだったからか無性にドキッとした。
「はよ、ございます……」
なんか上手く声が出なかった。
「ん?どうかしました??」
心配そうに見つめてくるから、思わず目を反らした。
すると、陽菜のおでこに少しひんやりした手が触れて、そのあと首筋に触れて。
どうかドキドキがバレませんように。って祈りながら大島先生の言葉を待った。
「……うん!熱はありませんね」
「良かっ、たです。
ありがとうございました」
お礼を言うと、
「いいえ〜」
なんてものすごく嬉しそうにニコニコするもんだから、胸がきゅん。ってした。
「顔赤いね………
暖房キツいのかな?このへや。」
っていつまでも陽菜のこと気にしてくれるから、多分今日一番の笑顔で
「大丈夫ですよ」
って伝えると、
「//////」
大島先生は顔を真っ赤にしながら一瞬停止して。
「そ、そっか!」
って一人焦ったようにバイタルチェックを始めた。
そんな一人バタバタしている姿を可愛い。って思って口元が上がったのをきっと大島先生は知らない。
、