U-17
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――ある日の事。
いつものように部室ソファ(跡部専用)に寝転がり、ポリポリとポッキーを食べていた
「おい、柚華」
『………』
「おい」
『………』
「聞こえてるだろうが!アーン?!」
『い、いたたた!頭をグリグリするな!』
「じゃあ無視をするんじゃねぇよ!」
この男は跡部景吾で氷帝テニス部の部長、顔はイケメンなのに性格が残念だ
どうせ、洗濯物がたまってるだのお菓子を食うなとかそんな事だろう。
『んで、なに?』
「まずそのお菓子をポリポリ食うのはやめろ」
『はいはい…で?』
「明日からU-17選抜合宿に行く」
『へえ、そうなんだ。頑張ってねー』
「暫くは帰ってこないからな」
『了解』
よっしゃ!これで仕事もサボれてジローちゃんたちとも遊べる!
…だが、人生そんなに甘くなかった
「あとレギュラーは全員連れて行くからな」
『は?』
「分かったな?いじょ、『待て待て待て!』…なんだ?」
『ジローちゃんも亮ちゃんもがっくんも?!』
「あいつもレギュラーなんだから当たり前だろ」
くっ…レギュラーじゃない子…あ、!
『ぴよは行かないよね?!』
「…はっ、残念だったら日吉も呼ばれてるんだよ」
『えー!やだやだー!あたしもそのU-17合宿行くー!』
「ワガママ言ってんじゃねぇ!女子が参加出来るわけねぇし、お前見たいなちんちくりんが来たら他の学校だって迷惑するんだよ!」
『ちんちくりんじゃないし!!…ん?他の学校?』
「!」
あたしが聞き返すといかにもしまった!、って顔をする跡部
『ねえ、他の学校って?青学?立海?四天?山吹?ルドルフ?』
「………」
『みんなが来るならますます行きたーい!!』
「………チッ」
『ふえっ…ちょたぁ…』
「バ、バカ!鳳は呼ぶ、「先輩!どうしたんですか?!」………」
『あのね…跡部があたしを置き去りにして合宿行こうとしてるの…!ちんちくりんとか迷惑とか言って!』
「確かに柚華先輩はちんちくりんでミーハーバカで可愛くないかも知れませんが、置き去りは酷いですよ!」
「鳳…お前…」
(先輩?!なんで落ち込んで泣いてるんですか?!)
(あたし…やっぱ合宿なんて行きたくない)
(ええ?!)