魔法少女☆magi

□05
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『………ん、?』

「お、目が覚めたか」


目を開けると私は大きい人に担がれていた


『えっと、誰ですか、ね?』

「ゴルタス彼女を下ろせ 初めまして僕はチーシャンの町の領主ジャミルだよ」

『は、はあ…私はなまえです』

「こっちがゴルタス で、こいつがモルジアナ」


二人とも僕の奴隷で高かったんだけど買っちゃったと笑顔でいう領主ジャミル

それにモルジアナという子はさっきの女の子である


『あの、ここは一体……』

「迷宮の中さ 君が此処で倒れてた見たいだから僕が救ってあげたわけ」

『…有難う御座います』


あれ噂に聞いてたより優しい…と思う感情は一瞬で砕かれた


「僕の奴隷に丁度良いと思って助けてあげたんだから感謝しろ」

『ひ…っ』


低い声で言うジャミルが酷く恐ろしく怖い

やだこいつの奴隷なんてアラジン、アリババ……助けて…!


「…よく見ると君可愛い顔してるね、」

『へ?』


くいと顎を持ち上げられじいと見詰められる 何をされるのか恐ろしさで顔が青ざめるのが自分でも分かった


「奴隷より………」

「領主様、あそこ」

「ちっ、あそこがどうしたんだ?」

「“あの子“の臭いが」

『あの子……?』


モルジアナちゃんが指す視線の先には小さい横穴 領主がモルジアナちゃんに先に行けお前達も行くぞと言い私達は言われた通りに従う

私このままこいつの奴隷にされちゃうのかな…なんて考えると震えが止まらなかった


『アリババ…!?』

「なまえ!?何でここに…!?」


横穴を入るとそこにはアリババとアラジンが居た

よく奥の方を見るとアラジンもおり今は寝ているようで走って駆け寄る

すると領主もアラジンのもとへ来るとお待ちしておりましたマギよと一言いうとゴルタスさんを呼び抱える


「行くぞなまえ」

『え、まだアリババが…!』

「!?、待て!!そいつらを連れいくなよ!さっきから一体なんのつもりなんスか!」

「…それはこっちの台詞だよ君…何故僕らに付きまとうのかな?それに…」


僕の奴隷を気安く呼ぶなんてどういうつもりなんだいと言い私の腰を引き寄せる


「奴隷!?」

『やっ、ち、ちが…!』

「なまえはもう僕から逃げられないんだよ…」


耳元で低く囁かれびくりと震える身体

怖くても抵抗出来ない弱さと勇気が情けない


「………せよ」

「は?」

「………なまえを離せ!!!」

『アリ、ババ…?』

「何だって…?誰に向かってそんな口聞いてるんだおい」

「!いや、あの、そいつらは俺の連れなんで連れて行かない欲しいんです…」

「もういい身分を知らん野人が…殺れゴルタス」


殺れ…………ってうそ、でしょ…………?

アリババ!と叫ぶが剣は上にあげられ反射的にぎゅっと目を瞑ってしまう

ガシャッと音がしいきなり何すんだよ!?とアリババの声が聞こえ無事を祈り目を開ければゴルタスに剣を突き立てているアリババ

何が起こったかはよく分からないが取り敢えずアリババが凄いということは一目見て分かった


「凄いじゃないか君!子供が今のをよけるなんて見直してしまったよ!……に比べてお前使えないね」

『「!?」』


ぶつぶつ言いながらゴルタスを刺す領主に私とアリババは同じ事を思っているだろう……普通じゃないと





     ・





アリババはさっきの事があり罠避けの先頭となった 私はというと相変わらず領主の隣である

暫く歩くと光が見え出ると今までと違う迷宮らしい所に出た

竜の入口の前には変な文字が碑文のように書かれており私には何が何やらさっぱり

“トラン語“という物らしいそれを訳すと自分より目立つのが気に入らないのかアリババの腕を刺した


『大丈夫!?』

「あ、ああ…」

「なまえ」

『!』

「……行け今はあいつに付いて行くんだ 大丈夫後で助けてやるから」


そうにっと笑うアリババに正直格好良くてドキリとしてしまったのは仕方無い事だと思う

うんと小声で返し領主の元へ行く


「全く奴隷の分際で…ほら早く先頭に立つんだ」

「う、うっス!」




暫く進むと如何にもバレバレな罠がある場所に辿り着いた

領主がアリババにこんな時の君だろ早く行けと言うが私は勿論納得出来ずに反論する


『流石にこれは酷すぎます…!こんなのって自殺行為じゃないですか…!!』

「君は僕よりもこの奴隷の味方をする、と?」

『っ、それは…』

「…分かりました」

『え!?』


心配すんなとぼそりと私だけ聞こえるようには彼は言うとそのままダッシュで罠がある方へ

天井から沢山の槍が落ちてきそれを華麗に交わすアリババ

そのまま全て交わし無事に到着視点までほっとし息を吐いた

しかし現実はそう甘くはなかった_____床が開き落ちたのだ


『っ、アリババ!!!!!』


しんとした迷宮にわたしの声だけがただ虚しく響いた



(嘘だ、よね)
(だってさっきまであんな笑顔に)







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