◆◆dream novel 1◆◆
□beloved...
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何だか潮の匂いがする・・・
間近に聞こえる波の音・・・
ゆっくりと目を開ける
と、目前に広がる海・・・
ここはどこ・・・?
浜辺だとゆーことは分かる
はぁ・・・転生はいいけど、いったいここはどこ?!
神とのやり取りを覚えてる自分も自分だけど・・・・
そう考えていると
『・・・大丈夫か?』
声を掛けられた
声のする方を見る
アイリ『・・・え?!』
思わず目を疑ってしまう
黒いローブに身を包む男性
刺青が入った怖そうな顔つきとはうって変わって優しい目つきでこちらを伺っている
『・・・驚かせてしまったかな・・・』
そう言って差し出していた手を戻す
アイリ『い、いえ・・・そうじゃないんです。ごめんなさい。』
頭の中で必死に整理しようと考える
と、近くにあった大きめのバッグを手にするその人
『これは君の持ち物のようだが・・・』
そう言ってバッグをこちらに差し出した
思わずマジマジと顔を見てしまう
『怯えなくてもいい。わたしはモンキー・D・ドラゴン。用事を済ませて帰るところで君が横たわっているのを見つけてね。』
やっぱり・・・ルフィのお父さん・・・
ってことは、ここは前世で読んでた漫画の世界・・・ってことよね
そう考え込んでいると
ドラゴン『・・・大丈夫ならもう行った方が良さそうだな・・・』
そう寂しそうな声が聞こえた
慌てて顔を上げるとルフィのパパさんは背を向けこの場を去ろうとしていた
アイリ『あ・・・あの!!ごめんなさい!!』
そう叫んで立ち上がる
・・・ってか、パパさんデカい!!
立ち上がったはずなのに自分との身長差にびっくりしてしまう
ドラゴン『いや、君くらいの子供なら驚いてしまっても仕方がないからな。 』
・・・え??子供??
そう聞いて慌てて自分の体を見る
以前あった自慢の胸は無く
子供らしい手や足が目に入った
アイリ『・・・マジで・・・?!』
たぶん・・・10歳くらいの身体つき
転生って年齢まで変わっちゃうわけ??
ドラゴン『何があったのか分からんが・・・大丈夫であればいいんだ。気をつけて帰りなさい。』
そう言ってまた背を向け去ろうとするドラゴン
ちょっと色々考えたいけど今1人にされたら困るよ
とりあえず後で考えよう
そう決めて
アイリ『あの!!待ってください。』
ドラゴンを呼び止める
足を止めゆっくりとこちらに向き直るドラゴン
アイリ『あ、あの。助けてくれませんか??』
ルフィのパパさんのことはどんな人なのか全然分からないけど大丈夫なはず
そう何故か助けてくれると自信があった
ドラゴン『・・・・君をか??』
アイリ『そうです。あたしここが何処かも分からないし、行く当ても帰るところもないんです。だから・・・』
ジッとドラゴンに目を見られて早口でそう言った
ドラゴン『・・・・私はやることがある。面倒を見ている暇はない。』
・・・・そうきたか
アイリ『お願いします!!邪魔にならないようにしますから!!』
そう言ってわざと涙を流さないように我慢する振りをして頼み込む
ドラゴンは深いため息をついたあと
あたしの顔を見てこう言った
ドラゴン『・・・俺の傍には置いてやる。ただし・・・』
アイリ『自分のコトはちゃんと自分でやります!!』
ドラゴンに言われる前にそう言った
これでなんとかなりそうだ
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