お題(ほぼギャグ)

□いざとなったら
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 イライライライラ。

学級委員長である、日番谷冬獅郎の額に青筋が立っていることに、副委員の乱菊は気付いていた。

次の文化祭の出し物を決める為の話し合いなのだが、全く進まない。


まず、教室の後ろでグリムジョーとウルキオラが一護を巡って闘っているし、
原因である一護は机に突っ伏して爆睡中。

その一護を起こそうとちょっかいかけるルキアに絡む恋次。

一角、弓親、やちる、それに真面目なはずの七緒は、トランプに興じているし…。

まぁ早い話、うるさいのだ。
ちゃんと冬獅郎と乱菊の話を聞いているのは、雛森桃に吉良イヅル。
それから鼻血を垂らしながら乱菊に熱い視線を送っている檜佐木修兵くらいか。


 「だからテメェら!人の話聞けってんだよ!!」

 冬獅郎が怒鳴るも賑やかな笑い声も、けたたましい爆音も、トランプに負けて悔しがる嘆きも、静まる事はなかった。

 (そろそろ、やばいわね。冬獅郎、ブチ切れる寸前だわ)

 乱菊は横目でチラリと冬獅郎を見、心の中で呟いた。

心配してるわけではない。あくまで乱菊は楽しんでいるのだ。


 「おい、市丸!!テメェ担任ならこいつら黙らせろよ!!」

 冬獅郎と乱菊の近くにパイプ椅子を置き、座って聞いていたはずのギンを見やると…



「おい、こら69〜。お前何いかがわしい目で、僕の麗しの乱菊見とるんじゃ、ボケ〜。調子のっとったら、その髪刈り上げて、眉毛剃って全身の毛っちゅう毛ツルッツルに剃んぞ、あほんだらぁ」


哀れ修兵。嫉妬心に心奪われたギンは、教師ではなくただの男に成り下がっていた。


 (…どいつもこいつも、俺の気も知らねぇーで…)

 拳をギュウッと握りしめた冬獅郎の口から、君の悪い笑い声が漏れる。

 (くくっ…せいぜい残り少ない人生を楽しむんだな、クズ共。この俺を怒らせた事、地獄で後悔しやがれ!!)


 「…さて、雛森と吉良以外のクズ共の処分方法を決めるとするか」

 「冬獅郎ー、議題がズレてると思いまーす」

 「安心しろ、松本。俺は殺るときは殺る男だ」



 
 (委員長の言ってることすらズレている…。このクラスもう駄目かもしれない…)


 痛む胃を押さえながら、イヅルは今日何十回目か分からない溜息をついた。





END

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