A
□愛憎
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君を壊していこう。
私の事しか考えられないように。
もっともっと、私を憎むように。
さぁ、君の花を散らそうか…。
君はどんな顔を、私に見せてくれるんだい?
……ギン…?
ギンには大切に想っている人物がいる。
名を、松本乱菊。
周りを魅了してやまないその大輪の花は、私の右腕である市丸ギンの、心を掴んで離さない。
それが、私のカンに触る。
ギンは上手く隠しているつもりなのだろう。
現に、私の前だけに関わらず他の者の前でも、決して松本乱菊に関わろうとはしない。
どんなに松本君が、ギンの姿を目前にしてその霊圧を激しく乱そうとも、彼は徹底していた。
努めて、冷静を保っていた。