彩歌
□貴女に会えて良かった
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陽が沈み、星が顔を見せ始める頃、
俺の世界は変わる。
肝心なのは、今ここに生きているという事。
それから、貴女が笑っていてくれる事。
俺は貴女に会えて良かった。
初めて会った時から、俺は貴女にどうしようもなく魅せられて、
目が合うだけで、有り得ないくらいの衝撃を受けて…。
きっと俺達はお似合いだと思うんです。
だから行きませんか?
誰もいない所へ、二人きりで。
明かりを消して、貴女の手をとれたなら。
そう望んでも無理なのは分かってます。
だからもう一杯、お酒を注いでもいいですか?
もう少しだけ、俺の傍にいてくれませんか?
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまう。
だからここに、一秒でも長く俺の傍にいて欲しいんです。
言わせてみせます。
いて良かったと。
どんなに願っても、貴女は俺を見てはくれない。
でも肝心なのは、今ここに生きているという事。
貴女が、笑っていてくれる事。
だから俺は何度でも言います。
貴女に会えて良かったとーーー
END