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□ナナ様へ
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 それから死にものぐるいで書類を捌いとると、九番隊に書類を届けに行っていたイヅルが、えらい慌てた様子で帰ってきた。


 「市丸隊長!!」

 「何やぁ?騒がしいなぁ、イヅル。どないしたん?」

 「らっ、乱菊さんが!虚討伐中に倒れたそうで!今四番隊へと運ばれて行きました!!」

 イヅルの言葉が終わらんうちに、ボクは隊舎を飛び出した。


 何があった?

 怪我が酷いんか?

 乱菊、乱菊、乱菊!

 

 瞬歩で四番隊へと向かい、救護室に飛び込んだ。

 「四番隊長さん!乱菊は!?」

 ベッドに横たわる乱菊を見たのち、その傍におった四番隊長さんに聞いた。

 血の気の引いた青白い顔。

 一体何が…。

 「市丸隊長、落ち着いて下さい。松本副隊長に怪我はありません」

 それを聞いてホッと胸を撫で下ろすも、同時に疑問が湧き上がる。

 「ほんなら、何で乱菊は…」

 「ギン…」

 眼を開けてこちらを見ている乱菊が、ボクの名を呼んだ。
 
 ボクを見て微笑んどる。その手を握って、頭を撫でてやった。

 「乱菊。大丈夫か!?」

 「ええ。あのね、あたしね…」

 頬を染める乱菊。

 今日もボクの奥さんは可愛いです。

 「うん、何や?」

 「赤ちゃん、いるんだって」

 ここに、と言ってお腹に手をやる。



 え?


 え!?


 「えぇーーー!!?」

 

 

  
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