お題(ほぼギャグ)

□見た目と匂いでまずアウト
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 「いらっしゃーい!さっ、上がって上がって!」

 満面の笑顔で出迎えてくれた乱菊に続いて、玄関へと入る。


 その時点で何か不思議な匂いがする事に、ギンと一護は気が付いた。

 
 嫌な予感しかしない二人は、顔を見合わせるとグッと拳を握り締める。


 「ソファに座って待ってて!すぐ準備できるから」

 乱菊に案内されるまま居間へと連れて行かれ、その場で膝から崩れ落ちそうになる自分の膝を奮い立たせた。


 乱菊はキッチンへと向かい、リビングのソファに一護と共に座った。



 「なぁ、市丸。俺、嫌な予感しかしねぇーんだけど…」

 「奇遇やね、僕もや…」


 先程から聞こえてくる音。匂い。それに楽しそうに笑う乱菊と織姫の笑い声も、今は不安を増長させる原因の一つだ。



 (もしかせんでも、乱菊…料理、しとる?)


 嫌な汗が流れた。


 あかん。ここにおったらあかん。

だって乱菊は…。全くと言っていいほど…料理ができひん!!、




 「お待たせ、ギン、一護」

 「いっぱい、食べてね市丸先生、黒崎君!」


 顔面蒼白な二人とは正反対で、いい笑顔の乱菊と織姫。


 二人は何か得体の知れない物体を乗せた皿をテーブルに置くと、『召し上がれ』とギンと一護に笑いかけた。


 
 …………。





 (見た目と匂いでまずアウトーーーー!!!)


 「あれ?何でこんなとこに、巨神兵があるんだ?」


 
 ムンクの叫びの如き形相のギン。

 涙を流しながら皿を手に取り、ブツブツ呟く一護。



 「あんた達のために織姫と頑張って作ったのよ、ハンバーグとオムライス」


「おかわりもあるから、遠慮しないで食べてね。黒崎君!市丸先生」




 もはやハンバーグとオムライスの原型もない、巨神兵のような物体が乗ったお皿を見つめながら、数十分前までの浮かれていた自分を呪うギンであった。




 (いざ、さらば!!)

 「…腐ってやがる…。早すぎたんだ…」


 覚悟を決めたギンと、某ジブリアニメの台詞を呟く一護。


 
 さぁ。二人の運命やいかにーーー?




END?
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