マギ1
□sleep with girl
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今日もいい天気のシンドリア。
太陽がことさら張り切っていて……些か、いい天気過ぎる気がします。
早朝にマスルール様を起こしに行ったときは、いつもと変わらない朝だったのに。
昼過ぎの今と来たら…。
昼前に干したシーツが乾きすぎてパリパリになる勢い。
屋外の仕事は早々に片付けて、屋内で書類の整理をしているだけなのに、考えたくないほどの汗が噴き出す。
そういえば、この時間ならマスルール様とモルジアナちゃんは森で稽古をしているのではないかしら。
熱中症にならないといいけれど、と少し心配に思っているとジャーファル様もどうやら同じ考えだったようで。
飲み物だけでも持っていくことにしました。
『あ、気持ちいいー…』
飲み物を入れた籠を両手でしっかり抱えて森に入ると草木が熱を吸収してくれるのか、市中より多少暑さはましでした。
木々が陰を作ってくれて私には見えていない道を風が通り抜けていく。
…市中よりよっぽど涼しいのかもしれない。
それでも、こんな暑い中で激しく動いていたらマスルール様はともかくモルジアナちゃんがまいってしまうかもしれない。あ、でも二人とも出身は暑い国の人なんだから、案外大丈夫なのかしら…。
ひとりそんなことを考えながら、あの人たちを探すことしばらく。
ふと左の木陰に視線をやるとパパゴラスたちが群れて羽を休めている姿を見つけて、
『…あ、』
その中に燃える髪が二人。
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